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表具用語のご説明
扁額
- 2021-01-30 (土)
- 表具用語のご説明
扁額(へんがく)は、門戸や室内などに掲げる横に長い額。横額( よこがく)の事。
また、建物の内外や門・鳥居などの高い位置に掲出される額(がく)、看板であり、書かれている文字はその建物や寺社名であることが多いが、建物にかける創立者の思いなどを記すことがある。
扁額は神社、寺院、城門、茶室などの伝統建築のみでなく、学校、体育館、トンネルなどの近代建築においても掲げられる。
特に神社に掲げられている額を「神額」、寺社に掲げられている額を「寺額」という。
扁額の文字は著名人が揮毫することがあり、扁額そのものが書跡としての文化財の扱いを受けることがある。
扁額は奉納したものが掲げられることがあり、特に区別して奉納額ということもある。
西国三十三ヶ所
- 2014-04-07 (月)
- 表具用語のご説明
西国三十三ヶ所とは近畿2府4県と岐阜県に点在する三十三箇所の観音信仰の霊場の総称です。
これらの霊場を札所とした巡礼は日本で最も歴史がある巡礼行であり、現在も多くの参拝者が訪れています。
霊場は一般的に「札所」といい、かつての巡礼者が本尊である観音菩薩との結縁を願って、
氏名や生国を記した木製や銅製の札を寺院の堂に打ち付けていたことに由来します。
札所では参拝の後、写経とお布施として納経料を納め、掛軸のマクリや納経帳に宝印の印影を授かります。
その後、表具店で掛軸のマクリは掛軸に仕立てます。また納経帳も屏風などに仕立てたりもします。
掛け軸
- 2014-03-17 (月)
- 表具用語のご説明
掛軸(かけじく)とは、書や日本画を裂地(きれじ)(布の事)や紙で表装して、床の間や壁に掛けて鑑賞するものです。
掛物(かけもの)とも呼ばれ、日本の室内装飾では重要な役割を果たしています。
(掛軸)(掛け軸)の二つ表記方法が有りますが、【掛軸】の表記が望ましいとされています。
掛軸の歴史
元々は中国から伝わってきた物で、中国では北宋時代に掛物として掛軸が用いられていました。
「掛けて拝する」のに用いられ、礼拝用の意味合いが強くあったと思われます。
桐箱に入れると持ち運びに容易である事と、比較的複数生産が可能であったため、
掛軸は仏教の仏画用にまず普及を始めたました。
日本では飛鳥時代に掛軸が仏画として入ってきていまいたが、
鎌倉時代後期に禅宗の影響による水墨画の流行から掛軸も流行していきました。
この流行により、掛軸は「掛けて拝する」仏教仏画の世界から、
花鳥風月の水墨画など独立した芸術品をさらによく見せる補完品として発達していきました。
室町時代以降、「茶の湯」の席で座敷の「床の間」にも水墨画の掛軸が多く見られるようになりました。
千利休が掛軸の重要性を言葉にするようになると、茶を愛する人達により掛軸が爆発的に流行するようになりまいた。
来客者、季節、昼夜の時間を考慮して掛軸を取り替える習慣が生まれました。
来賓時、その場面の格式などを掛軸で表現することが重要視される考え方が生まれました。
掛軸には【真・行・草】という決まりの形が有ります。
更に、それぞれの形の中でも【真・行・草】が有り。
(真の真・真の行・真の草)(行の真・行の行・行の草)(草の行・草の草)が有ります。
江戸時代に明朝式表具が日本へ入り、文人画には文人表装などで掛軸が華やいでいました。
それと同時に、表具の技術技巧が著しく発展を遂げました。
また、大和錦・絵錦唐織など複雑な文様の織物が好まれ、西陣など織物産地で次々生まれてきまいた。
18世紀には、江戸を中心とする狩野派とは別軸で京都画壇が栄えまいた。
日本画も楽しむという価値観を持った人達に支持され、掛軸もそれにつれ、芸術価値を高めていった。肉筆浮世絵で花開きました。
表具
- 2014-03-17 (月)
- 表具用語のご説明
表具(ひょうぐ)とは、布や紙などを糊で張ることによって仕立てられた掛軸、屏風、襖、衝立、額、画帖などの物。
または、それらを仕立てること。仕立てることを表装(ひょうそう)とも称します。
表装を職業としている人を、表具師(ひょうぐし)または経師(きょうじ)と言い、
それぞれの表具店で表装を行っています。
表具師の主な仕事内容には、掛軸、屏風、衝立、額、画帖、巻物などの修理をはじめ、襖の新調、張替、障子貼りなども含まれます。
古くは表補絵師(ひょうほうえし)と呼ばれていました。
表具の歴史
平安時代ごろ、遅くとも鎌倉時代に中国から伝来した技術と伝えられています。
経巻、仏画などを保護・装飾することから始まったのが表具の歴史です。
当時は経巻制作の実作業者のことを「装潢手」(そうこうしゅ)と称しており、「経師」は写経生を指す語でした。
室町時代、1494年(明応3年)に編纂された『三十二番職人歌合』には、はり殿(張殿)とともに「へうほうゑ師」(表補絵師)として紹介され、1500年(明応9年)に成立したとされる『七十一番職人歌合』の二十六番には、仏師と共に「経師」として紹介されている。後者での経師は僧侶の姿をしている。後に「ひょうほうえ師」と呼ばれる専門職として独立するようになったと考えられています。
「ひょうほうえ師」は、表補絵師、裱褙絵師(衤に表、衤に背)、あるいは表補衣師といった表記がなされました。
室町時代には寺院の床の間を民間がまねて設けるようになり、桃山時代に鑑賞用の表具がめざましい発展を遂げます。
また茶の湯の流行も表具の発展に影響しています。
茶の湯の世界で珍重された牧谿ら中国画人の作品であっても、表装が貧弱では売れず(『蔭凉軒日録』)、高価な絵ほどそれに見合った表装が必要という意識が読み取れます。
壁装
- 2014-03-17 (月)
- 表具用語のご説明
壁装(へきそう)とは、和紙や織物壁紙、ビニルクロスなどを、主に建物の壁・天井に仕上材として下地基材の表面に貼りつける作業の事。
主に表具師が行う作業ですが、近年ビニルクロスを専門に貼るクロス職人が多数を占めています。
表具店を構える表具師と、クロス職人とでは仕事内容が別れつつ有ります。
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